一畳のくつろぎタイム

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2024年10月19日土曜日

オーディオ雑誌を読んだらカテゴリ8謎LANケーブルの存在意義を察する

謎ケーブルが売ってる

エレコム LANケーブル Cat8 1m カテゴリー8 フラットケーブル
 
最近ではダイソーでもカテゴリ8のイーサーネットケーブルが売っています。
イーサーネットケーブルはカテゴリ6Aがあれば十分で10Gbpsネットワークの機器にも対応できます。しかしまだ一般家庭で10Gbps機材がそろってるお家は少ないと思います。
なぜなら機材が高価だったり発熱だったりと問題が多いためそれほど普及していません。
 
しかしAmazonでも高級感あるきれいなカテゴリ8ケーブルが売っています。
 
仕様ではカテゴリー8は40Gbpsまで対応しますが、40Gbpsに対応するスイッチングハブ製品は、謎ケーブルのRJ-45と呼ばれる接続端子ではありません。
 
この謎ケーブルはカテゴリ7ケーブル、カテゴリ8ケーブルの規格から外れた独自規格の謎ケーブルです。
 
なぜこんな無意味なケーブルが売ってるのかずっと気になっていましたが、
ある雑誌を読んだことで、なんとなく理解するきっかけを得ました。
 
書いてあること
  • 最近読んだオーディオ雑誌 
  • 仮想アースって?
  • スイッチングハブが波形を整える
  • LANケーブルによって音が変わる
  • 音楽データの置き場SSDの銘柄によって音質が変わる
  • もしかしてLANケーブルにアナログ音声信号が流れてると思ってる?
  • なぜ謎ケーブルが作られ一般家庭に売れるのか?
  • 料理とお皿の関係と考えるとしっくりくる
 

最近読んだオーディオ雑誌

オーディオは極限までノイズ対策したり、良いケーブルを使用したり、よい機材を使用したりとこだわる人はとことんこだわります。
 
効果があるのかないのか、良い音の評価が難しいので オーディオ界隈はオカルトとか言われていたりします。
 
私はイヤホンやスピーカーなどは、ヒドイかまともかの判断はできますが、それ以上の品質はよくわかりません。

音に関しての専門知識も持ってないし、高いオーディオ機器を買う予算もないので無縁だと思っていたのですが、雑誌のサブスクでこの本を読みました。

HiVi (ハイヴィ) 2024年 秋号 [雑誌]

この本がオーディオ雑誌であることも知らないし、オーディオに興味があるわけではなく、単に一番大きな文字で書かれているネット動画配信サービスはよく利用しているため、なにか役に立つ事書いてあるかな?という興味でした。 

 

仮想アース?

中に金たわしをつかった仮想アースの話があったのですが、こんなもので音が良くなるんだなぁと感心して読んでいたところ、その後仮想アースと同じノリでオーディオ向きLANケーブル、オーディオ向きスイッチングハブの話が出てきました。

ネットワークの話は人に教えられる、というか教えていたので、

どういうこと? 

と思って読み込んでしまいました。

わからないオーディオの世界ではなく、自分がわかるネットワークの領域にオーディオが入りこんできたのです。

ネットワークの常識から考えると、書いてある内容があまりにも適当でビックリしました。

スイッチングハブが波形を整える

パケット(2層なので正確にはイーサネットフレーム)のパリティを調べて壊れてないかチェックし、壊れたパケットは破棄する、今時のスイッチングハブはストアアンドフォアードなので、パケットは再構築されるので「波形を整える」という表現は誤りではないと思う。

しかし、「それによって音が良くなる」というのがわからない、壊れたパケットがあればネットワーク上位層で再送されるので、なぜ音だけと結びつくのが分からない。

 

LANケーブルによって音が変わる

わからない、物理層の違いでケーブルに流れるデータに変化はありえない。
そんな事があったら、画像ファイル受信したらケーブルによって画像の色合いがダイナミックになって届いたみたいな話で、それを不具合と人は言う。

その感覚だと「銅線より光ファイバーケーブルの方が流れてくるデータきれいだね!」みたいな話、

ネットサービスと書いているので記事は普通にイーサーネットでTCP/IPだと思う。LANケーブルの品質がどうして音だけに影響するのか理解できない。

パケットロスが頻発するようなやばいレベルのケーブルなら通信不可能になる可能性はあるが、ちゃんと通信できている上でパケットの中身であるデータ部分にあたる音が変化したら、それこそデータが壊れてる。

パリティエラーなら壊れたパケットは破棄されるだけ。破棄されるか正常に届いたかのどちらかしかないし、TCPなら再送する。

 

音楽データの置き場SSDの銘柄によって音質が変わる

サムスン 850 EVO 500GB
 
サムソンの850Evoが良いと書いてあった、Evoでも850モデルが良い音になるらしい。
860Evoや870Evoではダメだし、容量も500GByteモデルじゃないとダメらしい。
 
さすがに笑ってしまった。
コンピューターのメインメモリはどこへ行った? 
サウンドデバイスもいろいろあると思うんだけど、ここまでくるとCPUはXeonを使うと音が良くなるとか、DDR5だと音に厚みが増すなど言い始めても許される気がする。



もしかしてLANケーブルにアナログ音声信号が流れてると思ってる?

読んでいて感じたのは、本の記事を書いた方たちはLANケーブルにアナログで音声データが流れてると思っているのではないだろうかという疑問。

プロトコルとかパケットとか、プロトコルの階層とか複雑な仕組みの中でデータが転送されているのに、最終的に再生された音を自分の耳だけで「音質がよくなった」や「繊細な音がつぶれた」というような感想を出していて、LANケーブルの中を音がアナログで流れてるとして考えていなければそんな感想は出てこないように感じる。

カテゴリ7や8のSTPケーブルのSはノイズ対策のためのシールドの意味で、このシールドはアース(保護設置ではなく機能用接地)をすることで本来の機能を発揮します。このアースシールドですら「音の波形を守ってくれる」ものだと考えてしまったりするのだろうか?

 

なぜ謎ケーブルが作られ一般家庭に売れるのか?

カテゴリ6AのUTPケーブルがあれば今あるネットワーク規格はほぼ行けるのに、端子にRJ45を使った独自規格のカテゴリ7やカテゴリ8の謎ケーブルが売られているのか、このオーディオ本を読んでわかったような気がしました。

以前にネットワークを教える側として、なぜ謎ケーブルが存在するのか調べたことがあります。

ケーブル作ってるメーカーの1つであるbuffaloの中の人が、なぜRJ45を使った標準規格に外れる規格外カテゴリ7、8ケーブルを作るのか?という質問に対し「ニーズがあるため」と答えていました。(情報のソースはどこだったか忘れました)

メーカーとして実質意味はないのはわかっている、だけど感覚的にイイんじゃないかと思った人に売れるから・・。

 

料理とお皿の関係と考えるとしっくりくる

料理は盛り付けやお皿が違うと、料理自体は同じでも美味しく感じます。 
目で味わうというか、夜景のきれいなレストランなど場所雰囲気も関係します。
 
それは間違いない事実であり、料理が本当においしくなったか?なんて証明はできません。
 
オーディオも仕組みや理屈を言い出すのは野暮で、そういう感覚の話なのでは?
と感じました。

「工夫したり機材やケーブルが違うと、優れた音に感じる」

きれいに盛り付けられた料理に対して、「味変わってねーよ」などと無粋なことを言う人はデリカシーに欠ける。

オーディオ関連は電気で動くため、デジタル思考で真偽を確かめたくなってしまう事自体が問題で、オーディオ向け高級LANケーブルも、テーブルの上にかわいい花を一凛飾った食卓で食べる料理と同じなのではないだろうか

手を加えたり工夫をするとおいしく(いい音に)感じる