今よりよい環境でお風呂ライフを楽しむために険しい道を歩むことになったので、その記録です。
きっかけ
以前このような記事を書きました。
お風呂で使えるコンピューターとしてArrowsTab Q506/MEを使っていた私にとってArrowsTab Q775/Kは自分の中で最強という意味で「さいきょうの風呂タブレット」と書きました、やりたいことはほぼできて不満はありませんでした。
しかし、最近 カラオケアプリがバージョンアップし、お店と同じ分析採点AIが可能になり、 以前よりシビアに採点してくれるため良いのですが、自分の風呂タブレットArrows Tab Q775/Kでは始終ファンが回ってしまい。また採点画面へ行くときのアニメーションがガクガクして重い。
それから電池劣化により以前より稼働時間が短くなってきた気がします。
買い替えるべきか?
カラオケアプリの動作用件
アプリの動作環境を確認してみます。
カラオケ@DAM Windowsのページです。
https://www.clubdam.com/karaokeatdam/windows/
カラオケアプリのスペック
昔
OS :Windows 10 64bit
プロセッサ :Intel Core i3 2GHz以上または同等のプロセッサ
実装メモリ(RAM) :2GB以上
システムの種類 :64bit オペレーティングシステム
ハードディスク空き容量 :500MB以上
グラフィックボード :Intel HD graphics 4000 以上
再生/録音デバイスサンプルレート:44100Hzまたは48000Hz対応
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今
OS :Windows11 もしくはWindows10 64bit
プロセッサ :Intel Core i5 2GHz以上または同等のプロセッサ
実装メモリ(RAM) :8GB以上
再生/録音デバイスサンプルレート:44100Hzまたは48000Hz対応
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と変わっており、特にメモリ要件が厳しくなっています。
グラフィック表記が無くなったのは、intelのCPU内蔵GPUで十分動くからだと思います。
4Gのメモリしか搭載していないQ775/Kでも動作はしますが、性能に余裕がない感じで、フルパワーで頑張ってしまい電池が1時間程度しか持たない状況です。
※GPUがフル稼働してファンが回っているようでした。
私のQ775/Kも2020年の購入から3年経過し、調べてみるとバッテリーサイクルカウントも500回に到達していました。500回という回数はバッテリー容量が半分ぐらいになるという目安です。
コマンドプロンプトから
powercfg/batteryreport
して バッテリーレポートを出して確認してみますと
実際に半分程度になっています。購入時に正確に計測していなかったのですが70%程度のバッテリー残量はあった感覚です。
買い替え時が来たかな?
メルカリでバッテリサイクルカウント25回のメモリ8Gbyte個体を買う
そんな事を考えながらメルカリを探していると、6世代Core i7 メモリ8G、バッテリーサイクルカウント25回という、私の希望を叶えてくれそうなArrowsTab Q736/Mが販売されていました。
当然購入しました
バッテリーの劣化が少ないと喜んでいましたが、これが旅路の始まりでした。
到着し、まずUEFIでのバッテリサイクルカウントとbatteryreportの出力を本当かどうか確認し、その他機能に問題が無いか確認後「良い品をありがとうございますと、お礼を添えて出品者の方へ受取連絡をしました」
本当に25回だ
負荷テスト
それから時間をかけて負荷テストを始めました。ちょっとファンの音がノイジーなのでそれの確認も含めてCPUが100%になるようなプログラムを実行し様子を見ます。
負荷テストをしている段階で、バッテリー残量50%ぐらいで急に電源が落ちてしまいました。
ずっとACアダプターをつないだまま使ってきたノートPCなどではこういった事はよくおきます。昔に購入した自分のThinkPadもそうなってます。
2017年に作られたコンピューターのバッテリーのサイクルカウントが25回というのは常識では少なすぎるので、電池が本当に劣化が少ないのかは賭けでした。
「賭けに負けたかな😅」と確認するために、バッテリーキャリブレーションを始めます。
到着時の1回目のバッテリーレポートではバッテリーの劣化16%で残84%の超優良な結果でした、どう変わるでしょう?
バッテリーキャリブレーション
パソコンにバッテリーキャリブレーションのソフトウェアが付属している場合もありますが、ArrowsTabには無いようです。バッテリーキャリブレーションは専用のソフトウェアがなくても難しい事はなく、単に100%まで充電してから0%に近づいて電源が落ちるまで放置するという事を繰り返せばよいだけです。
100%まで充電し、スリープしないよう設定し、画面ONのままスクリーンセーバー表示でバッテリーが尽きるまで放置します。
状況を正確な把握にはバッテリーのログを取るのが最適です。
Nir Soferさんが作成したBatteryInfoViewというソフトが素晴らしいです。
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/batteryview/
検証結果のグラフは2つ用意しました。上のグラフがバッテリー残量%表示、下が残量容量mAh表示、横の軸はどちらも日付と時間です。
残量容量最大値はバッテリー設計容量が45,900mAhなので、きりがよく46,000mAhとしてあります。
1回目
8:12にバッテリー駆動を開始し、10:17にシャットダウンしました。約2時間稼働。放電後の充電中に充電クレードルとの接触がよくなく、放電になってしまい残量が減っている部分があります。
放電50%あたりからの下落速度が異常です。充電では65%あたりで一気に100%になる異常なグラフです。下のグラフ残量容量mAhは、放電開始時と終了時が%で見ると同じ100%ですが、容量でみると32,162mAhから28,177mAhに減ったのがわかります。実際には減ったのではなくキャリブレーションの結果バッテリーやコンピューターが自分の劣化に気づいたのです。
2回目
14:25にバッテリー駆動を開始し、17:34にシャットダウンしました。約3時間稼働。
1回目よりはきれいなグラフになりました。でもまだ放電では37%からの急激な減少、充電では79%から急激な増加。残量容量は同じ100%で最初は28,177mAhで、終了時は23,944mAhと減りました。
3回目
20:29にバッテリー駆動を開始し、23:07にシャットダウンしました。約2時間半稼働。
放電時に切れたあと放置が長かったため、窪みのグラフになりましたが、28%からの急激な減少、89%からの急激な増加、残量容量は同じ100%で最初は23,944mAhで、終了時は20,347mAhと減りました。
4回目
8:16にバッテリー駆動を開始し、10:42にシャットダウンしました。約2時間半稼働。
24%からの急激な減少、充電時は急激な増加は無くなりました。残量容量は同じ100%で最初は20,347mAhで、終了時は17,291mAhと減りました。
5回目
13:53にバッテリー駆動を開始し、16:11にシャットダウンしました。約2時間15分稼働。
急激な減少、増加がほぼなくなりキャリブレーションが終わりに近づいています。
残量容量は同じ100%で最初は17,291mAhで、終了時は17,291mAhと同じになりました。
ほぼほぼ終わりですが、ダメ押しでもう1回やってみましょう。
6回目
19:45にバッテリー駆動を開始し、22:03にシャットダウンしました。約2時間15分稼働。
実施するたびにグラフがきれいになりそこは気持ちがいい。バッテリー残量の急な増加や減少はなくなりました。
残量容量は同じ100%で最初は17,291mAhで、終了時は16,913mAhと更に減りました。
バッテリーキャリブレーション終了
16913/45900(現在容量/設計容量)なので、新品と比較して36%しか残っておらずバッテリー劣化率64%😂
バッテリサイクルカウント500回を超えた手元のタブレット Q775/Kより悪い。
繰り返したキャリブレーションによってパソコンもバッテリーも自分の劣化に気づいてくれて、UEFIや富士通のバッテリーユーティリティでも正確な結果が確認できるようになりました。
キャリブレーションによってサイクルカウントが3回進みました |
まとめ
よくよく考えてみれば2017年に作られ使用されてきたパソコンのバッテリー充電サイクルカウントがたった25回なんてそもそもおかしいのである。
これほどしっかりとキャリブレーション結果が出たので、インターネットへ情報共有しました。
しかし大丈夫、これは想定内、電池が使えたらラッキー程度に考えていた。次のステップへ進みます。
続きの電池交換編はこちら
最強お風呂タブレットへの旅路2(ArrowsTab Q736/M分解、電池交換編)
https://blogger.kinkuman.net/2024/01/blog-post.html