Raspberry Pi5の評価の記事を書きました。参考にどうぞ
https://blogger.kinkuman.net/2024/03/raspberry-pi5cpuintelcpu.html
以下はPi4の評価です。
Raspberry Pi4のCPUはBroadcom BCM2711で、ARM系CPUの性能はいまいちピンとこないので、intelだったらどのあたりなのかと考えると自分はわかりやすい。
前にも似たような事を調べたので再度やってみる。
うちのラズパイ4 |
Broadcom BCM2711のスペック
ARM Cortex-A72 のクァッド(4)コアの1.5GHzである。 ARMは省電力故にIntelCPUと比較すると、クロック単位の性能は結構貧弱。
比較情報と考察
こちらのサイトで見るとPi4が追加されていた
https://www.the-toffee-project.org/truebench/index.php?page=home&lang=japanese
このグラフの中から探していくと、どうもIntel Celeron J1900とニアリーイコールで、有名どころだとIntel Core2 Duo T6500より1割程度性能が劣る。
Core2Duo T6500は2009年のプロセッサで、2コア2スレッド2.1GHzという仕様です。
Core2Duo言ってる時点で、現在の水準で性能が高いわけがない。しかし足りなすぎるかというとそうでもない。Webブラウザでさほど飾っていないWebサイトを見る程度の作業で不満を感じるレベルではない。サーバー用途だったら問題ないだろう。
Celeron J1900?
知らないCPUだ、Bay Trailというコードネームで2014年ぐらいに流行ったAtom系の省電力CPUらしい、一応4コアではあるが省電力コアゆえに性能は低めで、CPUの特性としてはラズパイのBCM2711と立ち位置は同じ。
用途としては省電力であるため、工業用のファンレスPCや、スティックPCなどのようだ。
Celeron J1900搭載ファンレス省電力PC |
最近同じ立ち位置にいそうなCeleronN4100(GeminiLake)搭載PCを持っているので、それと比べてみると
https://www.cpu-monkey.com/ja/compare_cpu-intel_celeron_n4100-842-vs-intel_celeron_j1900-327
CeleronN4100のだいたい半分の性能らしい。
CeleronN4100搭載PCはまともに使うにあたって、正直ぎりぎりのPCである。省スペース、省電力で価格も安めという観点から購入しました。 ぎりぎりストレスなく作業ができるという事なので、決して性能が足りないという事ではない。ぎりぎり普段使いできるPCである。
Celeron J1900はその半分なので、まぁ普段使いは無理ですね。
まとめ
ラズパイ4はラズパイ3の2倍程度の性能向上をしているが、搭載メモリやストレージ、バスといった部分の性能向上が大きいため、思ったよりも過大評価していたと感じる。
普段使い(windows10で軽いゲームや動画再生)レベルまではまだまだ先のようだ。
スペックからはWindows10を動かすのに問題はなさそう。(Core2Duoで動きますからね)
動画再生(h264)についてはラズパイは専用の回路を持ってるみたいなので、動画再生についてはCPU使っていないので上手にできそうです。
個人的ベンチマーク
こちらの記事ではラズパイのUnixbench結果も掲載しています。クラウドとの比較なのでいまいちわかりにくいかもしれませんが、ラズパイ4のCPU性能が特に高くない事はわかります。
一例手元にあった古いリアルマシンとの比較を抜粋しておきます。
UnixBench参考値
- Raspberry Pi4 score 743
- Core i3 2100(2Core4Thread)を搭載した普通の古いデスクトップPC score 1700
Antutu bench ver10参考値
Android13を載せた状態で計測しています。GPUが計測できず0なので、総合値はあてになりません。CPUの数値を参考にしましょう。
※CPUは1800MHzでオーバークロック、GPUは750Mhzへオーバークロックしてあります。
config.txtへ以下の設定を追加(チップの冷却は必要です)
over_voltage=6 arm_freq=1800 gpu_freq=750
antutu benchmark ver10 |
ロースペックのスマホ並みです。 かなりしょっぱいですね。😂
Androidとして普通のアプリを動かす分には支障はありません。ゲームは重いし落ちます。
AntutuではGPUが測定できず0ですが、ゲームをした体感ではgpu_freqはノーマルの500と比較すると明らかに描画性能は向上します。
Androidを載せる場合にはこの設定は必須かもしれません。
(※性能向上とはいっても、ガクガクが、カクカクぐらいになるだけです)
GeekBench6
シングル性能285 マルチ性能657
シングル285とマルチ657(Antutuと同条件) |
GeekBench6で比較するとシングル337、マルチ608のCeleron N4000(2core) が近い数値です。Celeron J1900よりは性能が上のように感じます。
GPU性能はアプリが落ちてしまい測定不可能。
N4000搭載スティックPC |
そのほか
LAN(NIC)の速度はこちらの記事で書いています。
CPU温度やヒートシンクについてはこちらの記事で書いています。
Raspberry Pi 400はオーバークロックしなくてもCPUが最初から1.8Gと性能が高いです。実はチップが新しく2200MHzまでオーバークロック可能らしいので1台ほしいところです。
買う場合、画像リンクのAmazonは高いからKSYさんで買うのをおすすめします |